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2015年9月29日火曜日

「日本古典文化論」

今年度後期は、新たな授業科目「日本古典文化論A」を担当します。カリキュラムの中では発展講義に位置付くもので、専門性が高い授業になります。通常、私は発展講義では、平安時代・鎌倉時代を中心とした日本語の歴史、文献調査に基づく言語の実態について講義しています。しかし、この授業では「文化論」というタイトルにあるように、日本語学と文化との関わり、今回は書くこと・日本語の書記文化に関わるトピックをとりあげ、時代を追ってお話していきます。日本人にとって「書く」という行為はどのような意味を持つものであったのでしょうか。漢字の字体や書体に色々な種類があるのはなぜか。筆・ペン・鉛筆・シャープペンシル、それぞれの「道具」が書く言語行為に与える影響は。『源氏物語』を書写文化の中で読む場合と印刷文化の中で読む場合との最大の違いは何か。日本人は仮名発明以降もなぜ漢字漢文を使い続けたのか。様々な角度から(目には見えないけれど)現代にも生きている古代の人々の言語感覚を探ります。
 シラバス「日本古典文化論A」(2015年度後期)

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