2020年8月11日火曜日

つながる研究(新潟大学研究シーズ集)

新潟大学地域創生推進機構のHPに「研究シーズ集」が掲載されています。この度、「日本語の文体史研究 ~思考様式の複層性を探る~」のタイトルで研究内容を掲載しました。日頃、論文を書く際には、研究上の問いを立てた上で主張を展開していく形で思考を進めるのですが、「シーズ」はこれとは異なる思考が必要です。私たちの研究自体には必ずしも興味関心を持ってはいない人たちに「じつはつながることができるポイントがあるんですよ」と主張する必要があるわけで、研究上の問いとは異なる、その先にある展開を考える難しさがありました(もちろん、こうした「つながること」「役立つこと」自体がテーマと密接に結びつく研究もあるのですが、平安・鎌倉期の和化漢文の言語研究が令和の世に役立つことがあるとしたら…これはなかなかの難問です)。

結果として、これまでも研究を続けてきている国語教育への展開を軸に原稿を作成しました。とはいえ、この研究は私の視点、「日本語観」のようなものが活きており、日本語学・日本語史研究における私の研究課題と深く関わるものとなっています。

古典の授業を変えてみたい、ことばの学びを軸に教材の分析をしてみたい、と考えている方、どうぞご連絡を。

 日本語の文体史研究~思考様式の複層性を探る~(新潟地域創生推進機構HP)



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