今年度のゼミもようやく15回目を迎えることになりました。
通常のゼミでは、平安時代末期成立の和化漢文体の説話集『注好選』の読解・研究を行い、担当範囲を決めて発表・討議を行っています。
最後のゼミでは、それぞれ個別の研究課題(4年生は卒論テーマ、3年生は次年度卒論で取り組んでみたいテーマ)を持ちより、グループでテーマを紹介し合う中で研究(知りたいこと、研究したい理由)の共通性を発見しつつ、最後に「私たちが知りたいことはなにか」を言語化してみる活動を行いました。
日本語史研究に取り組んだ4年生とは異なり、3年生は、次年度取り組むことになる研究はさまざまです。文学研究を行う人、時代が異なる日本語の研究を行う人。研究テーマが固まっている人、まだぼんやりとしか形をとってはいない人、それぞれに自分の思考を説明するための言葉・他者とつながるための言葉を増やしていきました。自分の研究の文脈には存在していなかった目の前の人と出会うこと、つながりの創出を通して、〈研究書には書いていない研究の価値〉を見いだすことができたのではないでしょうか。
みなさん、一年間お疲れさまでした!