2025年2月2日日曜日

2024年度ラストゼミ

今年度のゼミもようやく15回目を迎えることになりました。
通常のゼミでは、平安時代末期成立の和化漢文体の説話集『注好選』の読解・研究を行い、担当範囲を決めて発表・討議を行っています。
 
最後のゼミでは、それぞれ個別の研究課題(4年生は卒論テーマ、3年生は次年度卒論で取り組んでみたいテーマ)を持ちより、グループでテーマを紹介し合う中で研究(知りたいこと、研究したい理由)の共通性を発見しつつ、最後に「私たちが知りたいことはなにか」を言語化してみる活動を行いました。
 
 


 
 日本語史研究に取り組んだ4年生とは異なり、3年生は、次年度取り組むことになる研究はさまざまです。文学研究を行う人、時代が異なる日本語の研究を行う人。研究テーマが固まっている人、まだぼんやりとしか形をとってはいない人、それぞれに自分の思考を説明するための言葉・他者とつながるための言葉を増やしていきました。自分の研究の文脈には存在していなかった目の前の人と出会うこと、つながりの創出を通して、〈研究書には書いていない研究の価値〉を見いだすことができたのではないでしょうか。
 
みなさん、一年間お疲れさまでした!
 

2024年11月28日木曜日

令和6年度「国語国文学会」開催のお知らせ

新潟大学人文学部国語国文学会開催のお知らせです。
卒業生のみなさん、久しぶりに研究室に帰ってみませんか?絶賛歓迎です。
私は研究発表を行いませんが、その分みなさんと交流の時間が持てる、かも。
また今回は、研究発表に加え、鈴木孝庸先生による平家琵琶の演奏も行われます!
 
【日時】令和6年12月7日(土)13:00~(受付は12:45~)
【場所】新潟大学 総合教育研究棟 1階大会議室(五十嵐キャンパス)
 
詳細なプログラムは、以下のリンクからどうぞ。


2024年5月30日木曜日

卒業生来室

ゼミの出身者で、現在は高校で教員をしている卒業生が顔を見せてくれました。
 
卒業生の顔を見るのはいつでも楽しいことなのですが、それよりも嬉しかったこと。その方が教員として教えた生徒が何と今年私のゼミで勉強している学生となっていたのでした!私にとっては教え子の教え子という関係でしょうか。「高校で教えてくれた先生が来るよ」と声をかけて、三人での話になったわけですが、二人と話しながら、「ゼミ出身者が教壇に立つ際に、何か少しでもゼミでの経験が活きることがあったとすれば、私の〈言葉〉が間接的に高校生に伝わっていることになるのかもしれない」と不思議な気がしました。自分がいないところで、自分の痕跡が生き続けることがあるのであれば、これは何よりやりがいのあることだなと思ったことでした。
 
おみやげもありがとうございました。
じつは今度、一緒に授業を考えてみようという計画もあったりします。今から楽しみです。
 


2024年4月23日火曜日

2024年度出前講義について

2019年度以降、私は出前講義を行っていなかったのですが、今年度は久しぶりに高校生を対象とした授業を出講しています。高校生の皆さんと直接お話できる機会、私も楽しみにしています。

私の担当は「古代日本語論」です。日本語学の中でも日本語の歴史や変遷について研究する分野となります。言語学の一分野に位置付きますが、扱う資料の時代・特性から日本文学や日本史学、またメディア史の分野にも関連する内容を含みます。さらに、この授業を通じて、高校生の皆さんとは所謂「文系」の学問の意味についても、一緒に考えてみたいと思っています。
 
私が提供するのは、古写本(おもに鎌倉時代の書写本)に触れつつ文献の読解・分析を行うワークショップ型の授業です。単に「昔の文字を読む」ということを目的とするのではなく、教科書とは異なる姿で「古典」を感じてもらい、活字では見えなくなってしまう「言葉の面白さ」に気づく授業を行います。授業についてのご質問、また「このような授業をしてほしい」という提案など、事前相談も歓迎します。本ブログのお問い合わせフォームからお知らせ頂ければ、こちらからご連絡差し上げます。

○講義タイトル:写本で読む古典

「講義の概要」および「申込み・問い合わせ」は以下のリンクでご覧ください。
(新潟大学HP)2024年度 新潟大学出前講義一覧:「人文学部」

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