2022年4月19日火曜日

2022年度の研究

 2022年度は、以下のテーマで研究を展開します。僧侶の言語生活に関わる和化漢文(変体漢文)の文体研究に加え、ここ数年力を入れている国語教育との連携的な研究を進めています。

① 日本語書記史研究資料としての注釈・論義の文体研究(継続)
[科研費:基盤研究(C)・代表者・2021~2023年度(予定)]

  • これまでの研究内容を和化漢文資料中に定位するための考察
  • 資料調査研究の継続

学びのプロセスと日本語書記史を統合する学習内容・学習材・学習方法の開発と検証(新規)

[科研費:基盤研究(B)・分担者(研究代表者:鈴木恵・新潟大学教育学部)・2022~2024年度(予定)]
  • 日本語史の知見に基づく「国語科」定番教材の再定位
  • 日本語の史的変遷と国語教育を架橋する教材開発
  • 新たな古典授業のための教材開発
 ③ 中世における漢字表記文及び片仮名表記文の表記体混淆文についての基礎的研究(継続)
[科研費:基盤研究(C)・分担者(研究代表者:橋村勝明・広島文教大学) ・2020~2023年度(予定)]
  • 院政鎌倉期の表記体混淆文のテキストデータ整備および分析
  • 院生鎌倉期の表記体混淆文の文体特徴解明


昨年度もコロナ禍の影響を受け、調査研究が一部進まなかった課題の進展を目指します。個々の研究としては多様な内容が含まれますが、全体の方向は「書かれたものの中に、日本語話者たちのものの見方・考え方の跡をさぐる」という私自身の研究の目的に沿って進むことになります。ここ数年、継続的に考えている課題です。


注目の投稿

2024年度出前講義について

2019年度以降、私は出前講義を行っていなかったのですが、今年度は久しぶりに高校生を対象とした授業を出講しています。高校生の皆さんと直接お話できる機会、私も楽しみにしています。 私の担当は「古代日本語論」です。日本語学の中でも日本語の歴史や変遷について研究する分野となります。言語...