2016年12月9日金曜日

「領域融合・超域科目E」

「領域融合・超域科目」は教養教育に関する授業です。人文科学のさまざまな分野で研究を行う教員たちが、共通のテーマについて隣接領域との関わりを意識しつつ専門研究に関する基礎的な講義を行います。今年度、言語学分野から出講する授業を担当します。次週から3回にわたっての登場です。

〈授業概要〉 
言語は人間の知的な活動を内部で支えるものである。科学としての言語学が目指すものは、この言語の仕組みを明らかにする点にある。しかしながら、言語研究のありかたをつぶさに観察してみると、研究の対象や手法に、実に様々なものがあることに気がつく。言語を普遍性において行なう研究があれば、特殊性においてのみ行なう研究もある。また、言語そのものの内的仕組みを、構造と意味の関係の観点から明らかにしようとする研究があれば、対人関係の視点から行なう研究もある。本講義は、5人の担当教員が、オムニバス形式で、それぞれ「○○から見た言語」というテーマで語ることにより、言語の多様な姿を浮き彫りにしていくのがねらいである。


第 1回〜 3回:日本語と英語の比較から見た言語のしくみ
第 4回〜 6回:「多様性」から見た世界の言語
第 7回〜 9回:〈構造〉から見た言語-日本語の場合-
第10回〜12回:史的変遷から見た言語
第13回〜15回:地域から見た言語


第10~12回が私の担当。現代日本語にみられる様々な事象に焦点をあてつつ、通時的な観点を取り入れることで、言語の変化や変遷が今ある言葉の有り様に及ぼしている影響を考察します。



0 件のコメント:

コメントを投稿

注目の投稿

2024年度出前講義について

2019年度以降、私は出前講義を行っていなかったのですが、今年度は久しぶりに高校生を対象とした授業を出講しています。高校生の皆さんと直接お話できる機会、私も楽しみにしています。 私の担当は「古代日本語論」です。日本語学の中でも日本語の歴史や変遷について研究する分野となります。言語...