今回の話題の中心は、『宇治拾遺物語』を教材化していくための観点です。古典の教材文である説話を、個別独立の作品として読むのではなく、内部や外部との繋がりの中で理解し、自らの言語活動を自覚化していく継起とする可能性を探りました。「説話集としての性格を明確にしてくれる文章との出会い」や「比較の方法によって独自の言語表現に気づいていく」といった方法は、新しいものではないのかもしれません。しかし、私たちが目指したいのは、そうした説話集への迫り方によって可能になる
- 現代の学習者が歴史上の書き手と同じ位置に立つこと
- 学習者が古典文学や日本語の歴史を経験的に学ぶこと
- 史的変遷を学ぶ経験を通じて自らの言語観の更新が図られること
というわけで、皆さまのおかげで充実した会となりました。御礼申し上げます。次回開催は未定ですが、ブログ等でお知らせ致します。
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