2021年4月1日木曜日

2021年度の研究

 2021年度は、以下のテーマで研究を展開します。僧侶の言語生活に関わる和化漢文(変体漢文)の文体研究に加え、国語教育との連携的な研究を進めています。

① 日本語書記史研究資料としての注釈・論義の文体研究(新規・内定)
[科研費:基盤研究(C)・代表者・2021~2023年度(予定)]

  • これまでの研究内容を和化漢文資料中に定位するための考察
  • 資料調査研究の継続

② 注釈・論義資料の用字法と文章構造に着目した仏教漢文書記史の研究(継続)
[科研費:基盤研究(C)・代表者・2018~2021年度(予定)]

③ 学びのプロセスと日本語書記史を統合する学習材・学習方法・カリキュラムの開発と検証(継続)
[科研費:基盤研究(B)・分担者(研究代表者:鈴木恵・新潟大学教育学部)・2019~2021年度(予定)]
  • 日本語史の知見に基づく「国語科」定番教材の再定位
  • 新たな古典授業のための教材開発
④ 中世における漢字表記文及び片仮名表記文の表記体混淆文についての基礎的研究(継続)
[科研費:基盤研究(C)・分担者(研究代表者:橋村勝明・広島文教大学)
  • 院政鎌倉期の表記体混淆文のテキストデータ整備および分析


昨年度、コロナ禍の影響を受け、調査研究が一部進まなかった延長課題の完成を目指します(継続)。また今年度は、研究代表者として新規研究課題の助成を受けることとなりました。個々の研究としては多様な内容が含まれますが、全体の方向は「書かれたものの中に、日本語話者たちのものの見方・考え方の跡をさぐる」という私自身の研究の目的に沿って進むことになります。


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